尺側手根伸筋腱鞘炎
2022/02/082024/07/13
今月のブログは
手首の腱鞘炎について2回に渡って
説明していこうと思います。
第1回目の今回は
「尺側手根伸筋の腱鞘炎」
について説明していきます。
名前が長くて分からない
と言う方もいるかもしれませんが
簡単に言うと
「小指側の手首で起こる腱鞘炎」
のことです。
手首の関節
ここで軽く手首の解剖を知ってもらおうと思います。
手首の断面図です。
手首の腱はバラバラにならないよう
支帯(したい)と呼ばれる
ベルトのような間を走行しています。
この尺側手根伸筋は
手関節の背面に6つ存在する腱鞘区画のうち
第6区画というトンネルの中を通っていて
尺骨の腱溝(少しくぼんだ部分)の上を通っています。
手関節の尺側にある腱鞘は2つあります。
その1番外側にあるのが尺側手根伸筋腱鞘で
その中を尺側手根伸筋腱が滑走しています。
上の図は、尺側手根伸筋腱の走行を示したものです。
腱の走行上には
TFCCと呼ばれる靭帯と軟骨からなる複合体が存在します。
尺側手根伸筋腱腱鞘とTFCCは密接な関係にあり
TFCCが損傷された場合
手関節の尺側の支持機構が破綻するので
尺側手根伸筋腱にも負担が及ぶとされています。
このように
尺側手根伸筋腱腱鞘炎とTFCC損傷も合併することもあります。
TFCC損傷についてはまた後日のブログで詳しく説明していきます。
この腱鞘は、手関節の親指側にある腱鞘に比べゆとりがあるので
かなり自由に位置を変えられるという特徴があります。
なので発生頻度としては
親指側で生じる腱鞘炎よりも少ないですが
よく見られる腱鞘炎のひとつです。
尺側手根伸筋腱鞘炎の原因は?
手首に生じる腱鞘炎の多くは
指・手首をたくさん使うことで起こります。
この尺側手根伸筋腱鞘炎は
ゴルフやテニス等の道具を握り締めたまま
手首をかえす運動を繰り返すことでよくみられます。
起こりやすい年代は
45歳以下に多くみられ
男女比率は1:3と女性に
多く見られます。
日常生活では
ペットボトルの蓋を開ける動作や
ぞうきんを絞る操作など
手首を返す動作の時や
重いものを持った際に
ピキッとした痛みが出ます。
軽症の場合は
動かした時の痛みだけで済むのですが
重症の場合は
手首周り、特に小指側が
炎症を起こし腫れてきます。
治療法
まずは
痛みが出ている時は
手首を捻るような動作は控えたり
動かないよう包帯やサポーター等で固定しておくと
痛みが早く引きやすいです。
また、あまりにも痛みが引かない
症状が長引く場合は整形外科でステロイドの注射をするもの
治療のひとつになります。
いかがでしたか?
みなさまの中にも
今回の内容のような痛みを感じたことが
ある方もいるのではないでしょうか?
その時はすぐ治るだろうと放置せず
早めに受診するよう
心がけてくださいね!
次回はブログの途中にも書いたように
TFCC損傷について説明していきます。
最後まで読んでくださり
有難うございます😊
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