顔面神経麻痺

顔面神経麻痺は高齢者から若者にまで幅広い年齢層に起こります。１２個ある脳神経のうち、顔面神経に麻痺が出てしまったことを「顔面神経麻痺」と言います。

次のことにお悩みではありませんか？

顔面神経麻痺になってしまう原因は大きく２つの理由があります。ひとつは脳梗塞や脳出血などの後遺症として顔面神経麻痺が起きてしまうこと、もうひとつはウイルスが原因で起きると言われています。顔面神経麻痺の７〜８割の方は後者のウイルスが原因の場合が考えられます。単純ヘルペスウイルス、帯状ほう疹ウイルス、サイトメガロウイルスなど、さまざまなウイルスが顔面神経に炎症を引き起こすために顔に麻痺が起こります。
ウイルスが活性化しやすい状態は、免疫機能が低下しているときです。ストレスや過度な疲労、加齢などによって免疫機能が低下すると、神経に潜んでいたウイルスが再活性化し、顔面神経麻痺を発症してしまいます。

顔面神経麻痺の主な症は額から頬や口の顔の片側全体が自分の思い通りに動かせなくなってしまいます。主な症状として「表情がうまく作れない」「目が閉じれない」「目が乾燥する」「口が閉じれない」「食べ物・飲み物を口からこぼしてしまう」などといった症状が見られます。

顔面神経麻痺になると「早く治したい」という気持ちから、強く目を瞑ってみたり、口をすぼめたりと無理に顔の表情筋を使ってしまう人もいますが、これは絶対にやらないでください。それはなぜかというとウイルス性の顔面神経麻痺の場合、神経に潜んでいたウイルスが神経医を攻撃しその後、体が神経を修復しようとします。その際に神経に過度な刺激が加わると、「もともとは目の筋肉とつながっていた神経が誤って口の周りの筋肉とつながってしまう」などという現象が起こります。その結果、麻痺が回復した後に、口を動かすたびに目も一緒に動いてしまうといった「病的共同運動」という後遺症が出てしまいます。

当院での顔面神経麻痺に対する施術方は内科や整形外科の受診とともに施術を行いたいと考えています。というのも内科・整形外科でステロイド薬の処方をしてもらいそれを服用しながらのが効果が高いと思っているからです。ステロイド薬は神経の腫れや炎症を抑える薬なので服用しながら表情筋や頭部のマッサージし筋肉のこわばりをほぐすことで早期回復や後遺症の予防につながると考えているからです。

また顔面神経麻痺の場合、ほぐしても初めのうちはすぐにこわばりが出てしまうのでご自宅でもできるマッサージをレクチャーさせていただきます。マッサージなどが難しい場合はご自宅で蒸しタオルなどで顔を温めてもらうのも効果的です。

脳梗塞、脳出血などがなく顔面神経麻痺の症状が出た場合は早く治療を開始することで後遺症の残存も少なくなります。あれ？と思ったら早めの受診を心がけましょう。